正直なところを書きます。
PayPay銀行が保証協会付融資に参入したのは2025年10月のこと。日経新聞にも取り上げられ、「ネットで融資が完結する」という話が広がっています。実際のところはどうなのか、担当者に話を聞く機会がありましたので、経営者目線で整理しておきます。
「いい」と感じたこと
最も大きいのは、既存の取引関係がなくても申し込める点です。口座開設から担当者との関係づくりまでが必要な銀行・信金とは異なり、入口のハードルが相対的に低い。また、行内の一次確認は最短翌営業日と、この部分だけは従来の金融機関より速くなる可能性があります。
「あまり変わらない」こと
保証協会の審査は共通です。審査基準も、かかる時間も、信用金庫経由と特に変わりません。
ネット上には「1〜2週間で融資が出た」という情報も流れていますが、担当者に確認したところ「保証協会の審査期間は1か月以上を見ておいてください」とのことでした。初めての申請かどうかでも変わります。実態より速いイメージが先行しているのは、少し気になります。
「少し大変かも」と感じたこと
信用金庫や地方銀行では、担当者が経営者から話を聞いた上で稟議に上げてくれます。赤字の理由、改善の見込み、業界の事情——そういった「補足情報」を担当者が言葉にして上に持っていく機能があります。
PayPay銀行では、その役割を申請者側が担うことになります。徴求書類以外の参考資料を積極的に作成・添付することが、現実的には重要です。審査に関わる人が書類だけで判断する構造上、「言わなくてもわかってもらえる」は通じないと思っておく方が安全です。
また、進捗確認についてはメールで問い合わせれば返答は来るものの、信金の担当者のように気軽に「ちょっと聞けるか」という感覚は、現時点ではまだ感じにくい印象でした。
申込み前に準備しておきたい資料
保証協会付融資の審査では、決算書や試算表だけでは会社の実態が伝わりきらないことがあります。特に赤字決算、売上減少、資金繰り悪化がある場合は、数字の背景を説明する資料が重要になります。
具体的には、直近の資金繰り表、今後12か月の入出金見通し、赤字の理由と改善策、受注状況と返済原資の見通し——こういったものを整理しておくと、審査側が判断しやすくなります。信金・地銀でも同じ話ですが、PayPay銀行の場合は担当者が補ってくれる余地が少ない分、この準備が結果により直結しやすい。
新しい潮流として、うまく定着していって欲しいと思っています。
申込みを検討している方へ
「書類で全部説明しきる」という部分で述べたように、赤字の背景や改善の見込みを資料としてまとめる作業は、慣れていないと意外と手間がかかります。また、どの融資制度を選ぶか、申込みのタイミングをどうするか、といった判断も絡んできます。
「自分の状況でどう動けばいいかわからない」という段階からで構いません。お声がけください。
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